カフェベルガ・ボイス

障害者の社会参加を応援するカフェの広報紙。バックナンバーを掲載しています。

カフェベルガ落語会

(こちらは2017年10月発行記事の紙面のアーカイブです)

即席の高座で落語を披露される柳家小んぶさん
 秋の気配の感じられる9月9日、カフェベルガで落語会が行われた。
 この会は今回で十七回目の開催で、毎回プロの落語家で二ツ目の、柳家緑君さん、柳家小んぶさん、柳家花いちさんの三人が東京からつくばに足を運び、生で落語を披露してくださっている。

 この三人とベルガとの縁は6年前、彼らが東京からつくばへ落語を聞かせる会場を探しにやって来たことが始まりだという。
 吉田代表は当時を振り返る。「中央公園の市民ギャラリーやカピオなどを見て回った三人が、ベルガに休憩に入られたんですよ」
 落語にはさほど詳しくなかった吉田代表だが、本物の落語家さんたちにあれこれと素朴な疑問をぶつけるうちに意気投合した。
「皆さんからそれぞれ、やかんの湯気を見て何年も『哲学』をして過ごしていたというエピソードや、高校を中退してこの道に入ったというお話などユニークな一面をうかがい、日頃ベルガで関わっている若者たちとも通じるような親しみを覚えました。
 こちらからも、ベルガの発達障害のある若者たちを支援するという取り組みをお話しし、そこから『いっそ、うちで落語会をやっては?』と提案しまして」
 その年の5月の連休、第一回の落語会を開催する運びになった。好評をいただき、その後も毎年三回程度のペースで定期的に行っている。
「何回目かからは、ベルガの訓練生にもポスターや当日張り出すバナーを作ってもらったり、設営を手伝ってもらったりなど参加していただくようになりました」
 開催のたびに、訓練の一環としてコンペを行うなどし、制作するポスターには落語家さんたち自身から頂いたコメントも掲載している。完成したものは店やFacebook掲示、それを見てやって来てくれるお客さんもいるという。
「中には十回以上お見えになっているお客様もいらして、落語家さんたちの年々上達されていくご様子や、回ごとのちょっとしたトークも楽しんでいらっしゃるようです」

 年内はこの後、年の瀬12月9日に開催される予定だ。開催が近くなれば店頭やFacebookにもポスターが張り出されるため、ぜひチェックして生の落語に間近で触れてほしい。

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左から、柳家花いちさん、柳家緑君さん、柳家小んぶさん