カフェベルガ・ボイス

障害者の社会参加を応援するカフェの広報紙。バックナンバーを掲載しています。

チャレンジアートフェスティバル2016

(こちらは2017年10月発行記事の紙面のアーカイブです)

 2017年3月、第十六回チャレンジアートフェスティバルinつくばが開催され、カフェベルガでも訓練生がアート作品を出展した。
 この催しは、障害のある方々が絵画や立体造形物を展示したり、ダンスや劇などのパフォーマンスを発表するものだ。
 カフェベルガでは今回、就労移行支援の一環として、訓練生が作品を制作、出展するという初めての取り組みを行った。
 出展したのはトリック写真、トリックアート、個人での作品の三種類。訓練生たち自身がどんな作品を出したいかということを話し合い、決定したものだ。

 スタッフに話を聞いた。
「トリック写真は一人一枚制作しました。
サポートオフィス近辺の通りや公園で、遠近などを活用したトリックをお互いに手伝いながら撮影しています。
 トリックアートは全員で一つの作品を仕上げましたが、これもどんな作品を作るのか何度も話し合いを重ね、資料探しも行いました」
 共同製作のトリックアートは、来場者が直接触れることが可能で、アートと一体となったシーンを撮影できる作品として仕上げた。
「また、個人としてイラストやポスターといった作品を出展した訓練生もいます」
 会期中には、出展した訓練生に就労継続支援B型の利用者を加え、つくば美術館への鑑賞にも赴いた。
 会場には絵画、工芸作品など多彩な作品が並び、中には筑波技術大学の学生による本格的な作品も。
自分たちが出展した作品を鑑賞してくれている人や、トリックアートの上で撮影をしてくれている人もいたとのことだ。

 スタッフは振り返る。
「自分たちで考えたアイディアを、膨大な時間をかけああでもない、こうでもないと意見を出し合って選び、形にしたことや、地域の画材店への買い出しなどにも自らで出向いたことは、一つの大きな体験となったのではないかと思います」
 訓練生からも次のような様々な感想が出された。
「トリック写真や美術館への出展など、難しかったがいい体験となった」
「大量の絵の具を使用し、だんだんと形になっていく達成感があった」
「他の団体の多種多様な作品に刺激を受けた」
「自分たちも研究を重ね、よりレベルの高いトリック写真に挑戦したい」
「〆切感などタイムマネジメントを養いたい」
「ひとつひとつを丁寧に凝って作りたい」
 カフェベルガでは、来年の出展も検討しているという。

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▲共同制作のトリックアート。来場者のための案内がある
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▲訓練生が出展したトリック写真